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多焦点眼内レンズ

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多焦点眼内レンズとは

白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりに人工のレンズ(眼内レンズ)を挿入します。この眼内レンズには、単焦点眼内レンズ多焦点眼内レンズの2種類があります。

単焦点レンズ

単焦点レンズとは、遠方や中間、近方のどこか一つにピントを合わせることが出来るレンズです。ピントが合う範囲が限られるため、遠くにピントを合わせた場合は手元を見るのに老眼鏡が、近くにピントを合わせた場合は遠方を見るのにメガネが必要になることもあります。

近方〜中間

スマートフォン     〜30cm

新聞・読書     30〜50cm

パソコン・事務作業 50~70cm

食事          〜50cm

 

 

中間〜遠方

料理・調理     70cm〜1m

会話・団らん        〜1m

テレビ         1m〜2m

散歩          1m〜3m

スポーツ          〜5m

車の運転        5m〜

多焦点レンズ

多焦点レンズは、複数の距離に焦点を合わせることができるレンズです。
現在最も用いられている3焦点レンズは、遠方、中間、近方に焦点が合うように設計されています。いわば「遠近両用メガネ」の眼内レンズ版であり、手術後に遠くと手元の両方にピントが合うため、眼鏡が必要になる場面が大幅に少なくなることが期待できます。

単焦点眼内レンズで遠方に
ピントを合わせた場合の見え方


下の写真は単焦点眼内レンズで遠方にピントを合わせた場合のイメ-ジ像です。遠方のテレビの画面がくっきりと見えており、スマホやパソコンの像はぼやけています。

単焦点眼内レンズで近方に
ピントを合わせた場合の見え方


近方のスマホの画面がくっきりと見えており、遠方のテレビや中間のパソコンの画面はぼやけています。
 

多焦点眼内レンズ(3焦点)を
用いた場合の見え方


近方・中間・遠方、それぞれの距離にピントがあっています。それぞれの距離にピントがあい、裸眼で見える範囲が拡がるため、メガネの依存度を減らすことができます。

多焦点眼内レンズのメリット・デメリット

多焦点眼内レンズの
メリット・デメリット

多焦点眼内レンズのメリット

▶ 多様な距離にピントが合うため、眼鏡への依存度が減ります。

多焦点眼内レンズを使用することで、遠方、中間、近方といった複数の距離にピントを合わせることができ、見える範囲が広がります。その結果、眼鏡への依存度が減少します。


▶レンズに特徴に応じて、ご自身の生活スタイルにあった見え方が選べる

多焦点眼内レンズには様々な種類があり、それぞれ特徴や焦点距離が異なります。
患者様のライフスタイルや視力のご希望に合わせて最適なレンズを選択することができます。


▶乱視、老眼の治療を手術と同時に可能

多焦点眼内レンズを用いた白内障手術では、白内障の原因である濁った水晶体を取り除くと同時に、乱視や老眼の治療も行うことができます。
乱視や老眼が改善されることで、より快適な視力回復が期待できます。

多焦点眼内レンズのデメリット

▶ コントラスト感度(見え方の質)の低下。

多焦点眼内レンズは複雑な構造をしているため、単焦点眼内レンズと比べてコントラスト感度が低下します。


▶ 光の見え方に慣れる必要があります。

夜間の光がにじんだり(グレア)、光の周りに輪っか(ハロー)が見えることがありますが、多くの場合、時間とともに慣れていきます。


▶ 治療費が高額になる。

単焦点眼内レンズは保険適用ですが、多焦点眼内レンズは保険適用外のため、治療費が高額になります。

くまがい眼科で取り扱っている多焦点眼内レンズ

くまがい眼科で取り扱っている
多焦点眼内レンズ

▶ クラレオンパンオプティクス

Pan Optix(パンオプティクス)Alcon社(アメリカ)製の回折型3焦点眼内レンズです。
2019年に国内で初めて厚生省に認可され、2020年に「選定療養」の開始とともに、2023年まで唯一の選定療養の3焦点眼内レンズでした。
パンオプティクスについては、下記のようなメリットがあり、3焦点眼内レンズ特有のデメリットも軽減されていることから、最も症例数の多い3焦点眼内レンズの中の1つです。

 

▶ パンオプティクスのメリット①

日常生活においてほとんどの場面でメガネや老眼鏡を必要としない
パンオプティクスは、遠方・中間(60cm)・近方(40cm)の3箇所に焦点を合わせることができ、日常生活において幅広い距離をカバーできます。中間距離をカバーできることによって、PCを快適に操作できる他、テレビ鑑賞や料理も不便利なく行うことができます。
パンオプティクスによってメガネや老眼鏡への依存度を減らし、裸眼での日々の生活が実現可能になります。


▶ パンオプティクスのメリット②

中間から近方にかけて連続して良好な視力を得ることができる
パンオプティクスは、3焦点眼内レンズの中でも特に、中間〜近方にかけて「連続して焦点が合わせやすく見やすい」設計となっております。
そのため、PC作業やスマートフォンなど、中間〜近方のスムーズなピント調整が可能になり、見やすいレンズとなっております。

 

▶ パンオプティクスのメリット③

コントラスト感度(見え方の質)の低下が抑えられている
多焦点眼内レンズは複数箇所にピントを合わせるための「レンズに入ってきた光をそれぞれの焦点距離に振り分ける」という特殊なレンズ構造をしている一方で、コントラスト感度(見え方の質)が低下するというデメリットが存在します。
ただし、パンオプティクスでは、独自のレンズ構造によってこの多焦点眼内レンズのデメリットを軽減し、コントラスト感度の低下が抑えられ、質の高い見え方が期待できます。

 

▶ パンオプティクスのメリット④

薄暗い環境でもより見えやすい
多焦点眼内レンズは、レンズに入ってくる光を各焦点距離に振り分ける構造のため、入ってくる光の量によって見え方が異なります。
特に入ってくる光の量が少なくなる夜間の視力が落ち込みやすいというデメリットがあるのですが、パンオプティクスはこのデメリットを克服し、薄暗い環境でも快適に見やすいレンズとなります。

多焦点眼内レンズの費用

▶ 選定療養

パンオプティクス 片眼  278600円(税込)
パンオプティクス 乱視用 294500円(税込)
 
手術費用については保険が適応され、レンズ部分については自己負担いただく制度になります。
国内で承認された多焦点眼内レンズを使用する白内障手術に係る費用の自己負担を軽減できる場合があります。

▶ 選定療養

パンオプティクス 片眼
278600円(税込)
パンオプティクス 乱視用
294500円(税込)
 
手術費用については保険が適応され、レンズ部分については自己負担いただく制度になります。
国内で承認された多焦点眼内レンズを使用する白内障手術に係る費用の自己負担を軽減できる場合があります。

▶ 自由診療

健康保険の適用外になり、手術費用、レンズ代ともに自費での負担になります。

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